
INTERVIEW
愛玩動物看護師 Tさん
「一緒にやってみないか?」から始まった私のキャリア
基礎から一歩ずつ、専門性を深める。一次診療併設の強みとベテランのサポートがあるから、二次診療の看護師としてどこまでも伸びていける
開業当時からのメンバーとお聞きしました。入職の経緯と現在の担当業務について教えてください。
机もないゼロの段階から立ち上げに参画。現在は腫瘍科と整形外科の2つの専門科を曜日ごとに担当しています
私はもともと、この京都動物医療センターが開業するタイミングで、代表の一人である萩森先生から「一緒に新しい病院を作ってみないか」とお声がけをいただいたのが、ここで働くことになったきっかけです。当時は本当に病院の中に机すら何もない状態の時で、みんなで家具を組み立てたり、システムの金額入力をコツコツ進めたりと、文字通りゼロからのスタートを経験しました。そのため、病院のすべての歴史や業務の流れを一番初めからずっと間近で見てきました。
当院にはたくさんの専門科がありますが、私が今メインで担当しているのは「腫瘍科」と「整形外科」の2つです(以前は画像科の先生がいらっしゃったので、画像科も担当していました)。全ての専門科が毎日動いているわけではないので、水曜日は腫瘍科、火曜日と木曜日は整形外科というように、曜日によって自分が動く科を決めて仕事をしています。曜日ごとに頭を切り替えるのは大変そうに思われるかもしれませんが、一日を通してその一つの科に100%集中して業務にあたれるので、中途半端にならず、専門性の高い看護にどっぷりと深く入り込めるのが面白いところですね。

一次診療の病院と比べて、二次診療の看護師ならではの仕事の大変さや、やりがいを教えてください。
シビアな命の現場や終末期に向き合う難しさはありますが、ここでしか救えない命が元気になっていく姿は最高のやりがいです
一次診療の街の病院だと、一日に診る件数がもの凄く多くてドタバタする大変さがあると思うのですが、二次診療はどちらかというと「一人の子に詳しく、深く入っていく」という特徴があります。例えば腫瘍科であれば、より詳しい検査の進め方や、この腫瘍の時にはどういう検査を組み合わせるべきかといった深い知識が必要になります。また、当院ではPD-1という最先端の治験も行っているため、治験に伴う特殊な採血や留置、データのまとめといったマルチなスキルも求められます。整形外科では、骨折している足に絶対に負担をかけないような細心の固定技術がメインになりますし、術後の歩き方の動画を先生が評価するために、ワンちゃんを外で上手に真っ直ぐ歩かせるという、一見シンプルだけど実はとても難しい技術も必要になります。
二次診療にやってくる子は、やはり重症例や大きな手術を控えたシビアな状況の子が多いので、現場には常に心地よい緊張感があります。特に腫瘍科では、すべての病気が完治するわけではなく、どうしても寛解が難しくお別れに向かっていく子たちの「終末期」にどう向き合うか、どうすれば一番楽に最期を迎えさせてあげられるかという、精神的な難しさに直面することもあります。
ですが、その分やりがいは本当に大きいです。他の病院では「これ以上の治療は難しい」と言われてしまった子たちが、当院の高度医療や最先端の治験によって、病気が治ったり、想像以上に長く元気に生きられるようになったりする姿をたくさん見てきました。大病を乗り越えて、また元気に走り回っている姿をご家族と一緒に見届けられた時は、「この病院だからこそ救えた命なんだ」と胸が熱くなりますし、看護師としてこれ以上ない喜びを感じます。

いきなり二次診療の専門病院に飛び込むのは怖い、と感じている新卒や中途の看護師さんへメッセージをお願いします。
丸1年はじっくり基礎を学ぶ段階的な教育体制。ベテランの先輩が専属でつき、いろいろな科に挑戦しながら長く成長していけます
「最初から高い知識や技術がないと通用しないんじゃ…」と二の足を踏んでしまう気持ちはよく分かります。でも安心してください、中途で入ってきた経験者であっても、いきなり二次診療の難しい仕事を完璧にできるなんてスタッフは誰一人思っていません。それくらい専門的な世界だからこそ、当院では段階を踏んだ教育をとても大切にしています。
実は当院の大きな強みとして、二次診療だけでなく「一次診療の施設も併設している」という点があります。そのため、まずは院内の一次診療の現場で、看護師としての土台となる基本的な検査や採血、処置などの「基礎」を徹底的に身につけることからスタートします。丸1年はどこかの専門科にいきなり配属することはせず、じっくり基礎を固めて、2年目に入るくらいから本人の適性や先生との相性、院内のバランスを見ながら少しずつ専門科へのお手伝いと配属を進めていく流れにしています。さらに、新人の子には先輩看護師が一人「専属の指導者」として必ずついて、定期的な面談を通してメンタル面も含めてしっかりサポートしますし、獣医師の先生方も質問すればいつでも気軽に教えてくれる環境です。
当院には、経験5〜6年のスタッフはもちろん、10年、20年という大ベテランの看護師が揃っています。だからこそ、下の子たちへの気配りや声かけの文化がすごく根付いていて、一人で悩みを抱え込ませるようなことはありません。ここで育った3〜4年目のスタッフを見ていると、他院の同世代の看護師と比べても、知識の深さやできることの多さが圧倒的で、市場価値がもの凄く高い優秀なナースに育っているなと実感します。
また、当院は専門科が多いので、ひとつの病院にいながらいろいろな科を経験して、自分に合う分野をじっくり見つけていけるのも大きなメリットです。転職を繰り返さなくても、ここで長くキャリアを重ねていけます。学生の間は、入社してからいくらでも勉強できるので、とにかくたくさん遊んで、色々な人とコミュニケーションを取って視野を広げてきてください!言葉だけでは伝わらないアットホームで凛とした雰囲気がうちにはあるので、まずは二の足を踏まずに、気軽に病院見学へ足を運んでもらえると嬉しいです。



