
SPECIAL TALK ・ 獣医師座談会
「科」を超え、「個」を活かす。
京都動物医療センターのチーム医療の魅力
総合診療を「幹」とし、各専科が横でつながる——。京都動物医療センターの獣医師たちが、日々の医療に込める想いと、ここにしかない“自由”な文化について語り合いました。
MEMBERS
座談会の参加者
- 中森
中森先生
呼吸器科(進行)
- 萩森
萩森先生
腫瘍科
- 木村
木村先生
整形外科
- 平野
平野先生
軟部外科
- 萩
萩先生
眼科
総合診療を「幹」とするキャリアの可能性

中森呼吸器科
今日は、私たちが日々どのような想いで医療に向き合い、どんな文化を大切にしているのか、本音で話したいと思っています。特に当センターの核となる「総合診療」と、各「専科」の連携について、私たちのビジョンを共有できればと思います。
萩森腫瘍科
獣医師がキャリアを考える上で、将来のビジョンは様々です。当センターの「総合診療科」は、救急対応も含めた高度な医療の最前線。私たちは、ここで専門性を高めたいと考えるすべての獣医師に応えられる体制を目指しています。
中森呼吸器科
ええ。経験を積んだ獣医師が、「二次診療をもっと深く学びたい」と感じた時、その熱意に応えられる場所でありたいと思っています。
萩森腫瘍科
その通りです。私たちが目指すのは、総合診療科が他の専科と「同列」に立つ医療です。総合診療は、すべての医療の入り口であり、幹となる重要な専門領域だと考えています。
中森呼吸器科
例えば総合診療を軸にしながら、「眼科をもっと勉強したい」となれば、その道で深く学べる環境がある。その柔軟性こそが、当センターの強みだと感じています。
「待つ」教育から「デザインする」キャリアへ

木村整形外科
その柔軟性を支えるために、私たちは「全科研修」という機会を設けています。これは、獣医師が自分の可能性を見つけるための「きっかけ」だと考えています。
木村整形外科
ただし、「全科研修」は、お膳立てされた教育プログラムではありません。各科を回る「機会」は最大限に提供しますが、そこから何を吸収するかは本人次第。私たちはその「主体性」を尊重します。
萩森腫瘍科
強く同意します。「教育を待つ」姿勢ではなく、自ら学ぶ意欲こそが、獣医師を最も成長させると信じています。
中森呼吸器科
ええ。能力以上に「ガッツ」が大切です。当センターには、ある種の「自由」な風土があります。それは、獣医師一人ひとりが自ら考え、自分のキャリアを「デザイン」していくことを応援する文化。その意欲こそが、最高の医療に繋がると考えています。
「派閥のない」連携が生むセンターの総合力

中森呼吸器科
次に、紹介病院の先生方や飼主様にお伝えしたい、当センターの医療の「強み」について話しましょう。まずはセンター全体のことから。
平野軟部外科
センター全体としては、やはり「横のつながり」の強さですよね。各科が縦割りになるのではなく、横でしっかり連携できている。
萩森腫瘍科
ええ。他の二次診療機関とも比較して、うちは本当に「派閥」がない。それが大きいと思います。
平野軟部外科
そうなんです。診療科の壁がないから、例えば複数の疾患を抱えている子でも、科を横断して「トータルケア」ができる。
中森呼吸器科
一つの疾患だけでなく、その動物「個体」を総合的に診られる、と。
平野軟部外科
はい。その動物にとっての最適解を、全員で本気で議論できるのが強みです。紹介していただく際にも、「複数の病気を持っていても、あそこなら安心して預けられる」と思っていただける、それが私たちの目指す医療ですね。
私たちが届ける「各専科の想い」

萩眼科
専科としては、私は「ホスピタリティ」だと思っています。公の場で手術の優劣を語ることはできません。だからこそ、初診から手術、入院、インフォームまで、すべてのプロセスで手厚く、丁寧な対応を徹底しています。
萩森腫瘍科
うちは「飼い主様のニーズに応える」こと。治療法は一つではありません。ご家族の状況や想いに合わせて、カメレオンのように柔軟な選択肢を提案することを大事にしています。
木村整形外科
私は「迅速な対応」ですね。診断から手術まで、スピード感を持って対応できます。
平野軟部外科
軟部外科は「複数体制」で臨めるのが強みです。一人のスーパードクターに依存しない、安定した医療を提供できます。
皆さんの話をまとめると——医師一人ひとりの「主体性」と「ガッツ」を尊重し、成長を促す「自由な文化」。「派閥のない横の連携」が可能にする「総合力」。それを支える「各専科の専門性」。これこそが、京都動物医療センターが提供できる医療の核心ですね。本日はありがとうございました。

